labour 4haru maternity

DSCN3883お産日記、ラストです。

私の大好きな本、橋本ちあきさんの「自然に産み、自然に育てる」には、「陣痛は『お腹の痛み』ではなくて、赤ちゃんが生まれるのを『宇宙がサポートしてくれている働き』だとある。宇宙の波に乗って赤ちゃんが生まれてくるのだと。助産院の畳の上でお産することを夢見ていた私には、この橋本さんのコトバがすごく心に残っていて、宇宙からの波を私のお腹が受け取って、赤ちゃんを押し出すイメージを想像しては、その時を楽しみにしていたものだった。

ところが、私のこの子宮の収縮は、薬によってもたらされたものと来ている。陣痛の波を身体で受け止めながら、これが宇宙と赤ちゃんからのメッセージでないことを思うと、正直、ちょっと凹んだ。でも、そんな余計なことを考えていられたのも最初の1-2時間くらい。正午くらいに、N先生から「これ以降は、食べ物は一切口にしないでください。緊急帝王切開になった時のために」と言われ、あわてて玄米甘酒だけでも!(血糖値が下がらないように)と飲ませてもらったのを境に、だんだんお産という行為の中に潜り込んで行ったような気がする。

陣痛の波が来たら、とにかく息をゆっくり吐くこと。ヨガの経験からそのほうが痛みが少ないから、と思ってやっていたけれど、途中で、助産師さんたちに、「赤ちゃんが苦しくなるから、頑張ってもっと深呼吸して!」と叱咤され、そうか、私の呼吸ひとつで赤ちゃんが苦しくなったりするんだ、と気を引き締めた。

辛かったのは、絶え間ない内診。これは、助産院ではないことらしいので、病院でのお産で一番嫌だったこと、と言えるかもしれない。陣痛が来ている時にも見たいのでツライと思うけどごめんねーとか言われながら、N先生と担当の助産師さんのふたりにそれぞれ内診されたり。あれは拷問に近かった。子宮口が全開になるまでが一番辛かったと思う。慌てて飲んだ甘酒や番茶のせいか尿がたくさん溜まってしまい、産道を圧迫して赤ちゃんが降りて来にくくなってしまった時も、頑張ってもぜんぜん出ないし、結局導尿もされることに。(産後しばらく痛かった。)

永遠に続くかと思われた陣痛も、途中で助産婦さんがちょっと薬の量を減らしてくれて、少し楽になった。普通の人よりも倍遅いスピードでの投薬だったんだ けれど、ふだん薬慣れしてない私には効き過ぎてしまったようで、あっという間に3分間隔とかになってしまって、全然休めてないのを助産師さんが気がついて くれて助かった。やっぱり休み休みじゃないと体力持たないよねえ。

そのうちずっと腰のマッサージしてくれていた夫が、「ちょっと外行って、ごはん食べてくるね」と言い出した。朝ごはん以降何も食べずにつきあってく れてるんだし、相当疲れてるよねえ、ということが頭をよぎり、いいよ行って行って、と送り出す。ちなみに陣痛の時、私はほとんどずっと目を閉じていたんだ けれど、ずっとクラリセージの匂いが周囲でしていた。それが、ホントに気持ちよくて、痛みを和らげてくれた。(後で知ったんだけど、妹がティッシュに含ませ てずっと鼻の近くで振っていてくれたのだ。感謝!)

さてさてクライマックスはその後すぐやってきた。陣痛室から、分娩室へ。事前講習を受けていない家族は、立ち会い出来ないということで、私だけが移動することに。「自分で歩いて行きますか?それともベッドごと運ぼうか?」と助産師さん。歩いて行きます、と言いたいところだけど、体力温存だ!と運んでもらうことを選ぶ。実はその時、不思議なことが私の身に起きていた。(その時は不思議だとは思っていなかった)それは、目を閉じて運ばれながら分娩室の様子を想像していたんだけれど、産後びっくりするぐらい、その時の想像は現実とは違うものだったのだ。私の想像していた分娩室。それは、ベッドの向こうにパノラミックな大きな窓がずらーっとあって、その向こうに海が広がっているというもの。ちょっとスタートレックの操縦室みたいな感じ。(あ、トレッキ—な私の過去が。笑)今思うと(想像の中だけでも)そんなところでお産が出来たんだからいいよねえ。もしかしたらあれが、宇宙からの波、だったのかも? 薬で弾みを付けた陣痛だったけど、根本的には自然と深いところで繋がっていたのかもしれない、なんて思う。

分娩台では、フリースタイルに出来るだけ近い形、横になった姿勢で生ませてもらえるという話だったんだけれど、最終的には病院側の判断で、やっぱり仰臥位でということになった。全体に、何をするにでも私の判断をいちいち仰いでくれて私の意志を尊重してくれたので、ごめんなさいでもやっぱり仰向けで、と言われた時には、それが向こうも慣れているだろうし、一番安全なのだろうと、素直に従った。そのおかげか会陰は少し裂けたけど、切開は希望通りナシにしてくれたし(伸びをよくするというしびれ薬をちょっと使われたけど)とにかく順調にいったのだから、N先生と助産師の皆さんには、感謝している。午後4時4分。はる誕生。生まれた瞬間私の病室のベッドで寝ていた(笑)夫も合流して、家族だけのゆっくりしたカンガルーケアもさせてもらったし、個室が空いてなくて母子同室が無理かもというところを、陣痛室で眠らせてもらえて、はると別れ別れにならずに済んだ。次の日の朝の診察ではすべて順調だったので、お昼過ぎには春日助産院へ移動して、産褥入院とあいなった。

ここでめでたしめでたしというわけではなくて、それは母乳育児の開始でもあり、この後、お産にも勝るとも劣らない大きな試練が待ち構えていたんだけれど、それはまた別の話。はるももう8ヶ月。おすわりして遊んでいるのを横目で見ながらこの日記を書いている。この大きな幸せを私に与えてくれたすべてのものに、ありがとう。

This entry was posted on 日曜日, 12月 13th, 2009 at 12:56 PM and is filed under haru, maternity. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.

4 Responses to “labour 4”

  1. motoko said:

    読み応えのあるお産日記でした〜!出産にはそれぞれのドラマがありますね。;ー)
    Thank you for sharing your story!私もいつかブログに書こうかな。;ー)

    ルシアンくん、1週間の入院をして帰宅したばかり。ウイルス(たぶんノロウイルス)性の胃腸炎でした。すごく流行しているようです。

    実はこれに関しては私反省することがあって。どうも、今回のウイルス、発症した日付など考えると、病院で10ヶ月検診や予防接種をした頃と重なるんです。病院で感染したみたい。

    諸事情でいつもと違う大きな病院に連れて行ったのですが、なんと説明していいのか、病院に足を踏み入れた時にゾクッと嫌な予感がしたんです。まぁ、でも近代的な清潔そうな病院だし、評判も良い所だし、紹介状も書いてもらっちゃったし、今さら帰るのもなんだし...なんて大人の都合でその嫌な予感を振り切って受診させたんです。第六感よりは、医学のことだし、論理的に、科学的に対処しようと思った結果、やっぱり嫌な予感的中。

    まぁ、確証できるわけではないので、偶然かもしれないけれど...でも自分の母親としての勘をもっと大切にしなくては...と思った出来事でした。

    (^ー^)

  2. Mio said:

    ::motokoさん
    うんうん、モトコさんのお産日記も読みたいなあー。いつか書いてね。楽しみにしています。

    ところで、ルシアンくん、大変でしたね!
    でも、母親の勘!スゴイ!
    わかります、そういうの、絶対あるよね。
    私も大事にしよう。。。
    そして、全治おめでとうございます!
    子どもは、病気をするたびに強くなっていくから、これでルシアンくんも何かを得たに違いない。大変だったけど、よく頑張った!私からも、褒めてあげてください。

    それにしても、クリスマス、お正月まで引きずらなくて良かったよね。どちらもこっちで?それともイギリス?

  3. hachiman said:

    ちょっと前に読んで、コメントまだでした。お産だけでも大変やのにこんなに詳しくお産日記が書けるなんてすごい!とても参考になりそう。クラリセージのアロマオイルも準備しようと思います。橋本さんの本も今読んでるよー。

  4. mio said:

    ::hachiman
    コメントありがとう。お産日記番外編もアップしようと思いながら時間が過ぎていってます。
    え、はちまんお産?と一瞬思った私は授乳ボケですね。クラリセージ、ぜひぜひ。橋本さんの本は、自然に生みたい、も、かなりコアでおすすめです。Kにあげちゃったので、また買おうかなあー…

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