Archive for 10月, 2008

26 october 2008




Dusk & Blackdown / Margins Music


いかにも国際色豊かなロンドンらしい、エスニックな魅力満載のダブステップ傑作アルバム。
ロンドン在住のプロデューサー2人によるデビューアルバムで、keysoundというレーベル(まだDusk & Blackdownしかリリースしてないようなので自身のレーベル?)からのリリース。
ボリウッドにバングラ、アフロ、ジタン、ラガ・・・ユダヤからはS.ライヒ、ジャパネスクは和太鼓を織り交ぜて、その探究心、ミクスチャーぶりはとどまるところを知らず。
深〜い音響効果とヘヴィなビート。トリップホップやグライム、ダブステップやミニマル・・といろいろ混ざった、これはもはや進化系ダブステップ作品といったほうがいいかも。
ロンドンという都市の懐の深さを見せつけられた1枚。
COOOOOL!!





Various Production / Versus


タイトル通りVarious Productionの過去のリミックス作品+他のアーティストによるリミックスを集めたオムニバス。
こうやって彼らのリミックスを聴くとダブステップとポップ/ロックをつなぐVariousのポジションがくっきりと浮かび上がってくる。もちろんアンダーグラウンドなダブステップではないけれど、これほどメロディーをしっかり際立たせながら大衆性に落ち込むわけでもない。どちらのジャンルにも属しようがない、微妙な立ち位置といえばいいだろうか。
『Hater』をリミックスしたZombyはKode9のレーベルhyperdubのニューフェイス。Burialみたいにディープなアンビエント感があるので、まもなくと噂のデビューアルバムが楽しみだ。








14 october 2008




Pivot / O Soundtrack My Heart


‘90年代終わりにオーストラリア出身のLaurence&Richard Pike兄弟が結成。様々な楽器を演奏するマルチプレイヤーの2人にDave Millerというミニマルテクノのプロデューサーが加わりwarpと契約、今年8月にアルバムがリリースされた。
ドリーミィでドラマティック、タイトル通り映画のサウンドトラックのようなアルバム。VangelisとTalking HeadsとAutechreに影響を受けたとプレスキットにあるように壮大なストーリー性とミニマルなエレクトロニカというまったく異なる2つの要素が不思議な感じで混ざっている。
映画音楽やソウルやロックといったエモーショナルなものとエレクトロニックミュージックの融合は、warpのレーベルメイト、JacksonやBattlesなんかに近いかも。
しかしVangelisやJean-Michel Jarreのようにエモーショナルなシンセ・サウンドを展開するPivotはまた両者と違って、Battlesよりも伝統的、西洋音楽的なものを備えているし、Jacksonよりミニマルで抑制が利いている。
ライヴが面白そう。







Stars Of The Lid / Avec Laudenum


Stars Of The Lidの傑作がヴィニールで1000枚限定で再発! 
オリジナルは’99年にsub rosaからリリースされ、その後現在の所属レーベルkrankyからCDのみリリースされていた。
この手の音楽は無為ともいえる時間の流れに身をまかせられるか否かで好き嫌いが決まってくると思うのだけど、 私にとって彼らのサウンドは他のどのドローン系アーティストよりも快楽度が高い。
『avec laudenum』は最近の作品より楽器の編成が幾分シンプルで、ギターの音色が素晴らしい。
聴き手のイマジネーションがどんどん掻き立てられるような究極のアンビエント。
こういう音がテキサスから生まれるというのも面白い。







Craig Armstrong / Memory Takes My Hand


クラシカルなオーケストラ作品3曲を収めたCraig Armstrongの新作。
‘90年代はMassive Attackのストリングス・アレンジやポップフィールドでアルバムリリースをしていた人だが、最近はすっかり映画音楽家としてのポジションを確立している。
クラシカルというより大衆的でわかりやすく、センチメンタルな旋律が彼の個性だと思っていたが、このアルバムを聴くと今までとはかなり違う側面が見えてくる。どんどん自分のフィールドを広げていける人なのかもしれない。
ヴァイオリニストClio Gouldの為に書き下ろした1曲目や1分の曲を15曲つなげた『one minute』など、ここまでクラシカルな作品を作る人だと思っていなかったので正直驚いた。
現代の素晴らしいコンポーザーのひとりだと思う。