19 october 2006
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Koop / Islands
スウェーデンのデュオ、Koopの3枚目。
前作『Waltz for Koop』が素晴らしい出来映えだったので、約4年ぶりになる新作は何ヶ月前から心待ちに。
かつてジャズが持っていたダイナミズムや情感をふんだんに盛り込んだ前作同様『Islands』も歌心たっぷり。’30年代のビッグバンド・ジャズに根ざした、ノスタルジックなイメージに仕上げられている。
1枚目から2枚目へのステップは飛躍的だった。ヨーロッパのシネ・ジャズのような彼らのスタイルを確立し、一気にインターナショナルな表舞台に躍り出た。
この新作でも’30年代のビッグバンド・ジャズの華やかなイメージに加えて、ゆったりとした4分の3拍子のワルツなど、Koopらしい変拍子の曲は健在。かつてのミッシェル・ルグランを彷彿させるような繊細なハーモニーやアレンジ、血肉の通ったヴォーカルなど、ジャズが本来持っていたエレガントさを伝える、2作目にも勝るとも劣らない出来映えだと思う。
こういうアルバムをただレトロなものへのオマージュとは考えたくないし、実際彼らは過去をなぞっているだけでもない。過去の素材を取り出して、そこに現代的なテクニックやアイデアを取り入れ、進化形のジャズやブラジリアンを生み出している。ただ彼らの場合、そのテクニックやアイデアは奥深くに隠され、表面にはあまり出てこないから、表層的な新しさは感じにくいかもしれない。
音楽の進化について考えるとき、過去と未来の両側に共振しながら前進するのは自然なことで、時としてそれがオーソドックスで表面的にはごく普通な形をとって現れることだってある。4つ打ちのエレクトロニックなクラブ・ジャズが蔓延すると反発するものが出てくるように。
前のアルバムが出た頃、Koopはシーンの中でアンチだった。今は彼らが王道になったような気がしないでもない。
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Subtle / for hero:for fool
anticon周辺で私がいちばん気になっているSubtle。
今年初めにリリースされたJelの『soft money』もよかったけど、そのJelやClouddeadのDose Oneも参加するSubtleのニュー・アルバムは6人もメンバーがいるせいかどうかはわからないけど、さらに雑食性が高く、これを果たしてヒップホップと呼んでいいのかと思うぐらいボーダレス。
ロックだと思う人もいれば、ポップだと思う人もいるかもしれない。どれも間違ってないだろう、たぶん。
進化系のアブストラクト・ヒップホップは数あれど、このアルバムにはヒップホップはここまでポップに、そして自由になれたんだな・・と妙に感慨をおぼえた。
ダークで気怠いポップソングや’60年代のギター・ロックのようなブレイクビーツ、不規則なダウンテンポなど個性の強い曲がずらりと並ぶ。霞がかかったようなアンビエントな音響とサイケなギター、それにDose Oneのファルセットが独特のアクセントに。
この人は高速ラップがイメージだけど、歌っても感じいい。
どの曲もアイデアいっぱい、ルールなしに作っているようでも、とりとめのない場所には陥らず、いろいろあるわりに散漫な印象はない。
それに打ち込みでは表現できない生音の迫力や繊細さを巧みに生かしたバンド・サウンドならではの魅力も。
ライヴ見たいな。