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The Bug / London Zoo
ninja tuneから繰り出された強力な一発、Kevin Martin a.k.a The Bugのフルアルバム。
soul jazz recordsからソロEPもリリースするWarrior Queen(かっこいいっ!まさにダブステップの女王)、Kode9とのコラボでも有名なSpaceape、Flowdan、Ricky Rankingなど豪華なMC陣をフィーチャーしたポップでカラフル、しかし超重量級・エッジィなダブステップ/ダンスホール。強烈に個性豊かなMCをまとめあげた手腕は凄い。
今までにないユニークで新しい、ダブステップ以降といった感じのデジタル・ダンスホール。今後のシーンにも影響を与えるのでは。
彼の別プロジェクトLady Bug、King Midas SoundやCult Of The 13th Hourのほうも楽しみだ。
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Quantec / Unusual Signals
デンマークのechocordというレーベルからリリースされたBasic Channelの流れを汲むアンビエントなミニマル・ダブ。
良くいえば渋い、悪くいえば地味。
削ぎ落としたように音数の少ないシンプルなサウンド、ダブっぽいエコーもあまり目立たせず控えめ、繊細なプロダクションで聴きやすい。デトロイト・テクノの影響も感じられる。
それにしても最近のデンマークはどうなってるんだろう。
ミニマル/ダブテックが続々!?
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Basic Channel / BCD1,BCD2
ミニマルダブの傑作中の傑作として名高いBasic Channelのシングルを集めたベスト盤。
先頃発売されたvol.2に合わせて、vol.1のほうも再発。'93年から'95年の彼らの作品が収められている。
延々とループするミニマルなテクノなのだけど、トライバルなパーカッションやダブ効果、抑制された少ない音数の中で次第に増していく高揚感に圧倒される。
最近のミニマルダブが生ぬるく感じられるほどアグレッシヴでヘヴィ。しかも選ばれた音ひとつひとつが研ぎすまされ、細やかなスクラッチノイズ、そしてディープなエコーによるアンビエント感が全体を覆っている。
これら12"が後のテクノやエレクトロニカに与えた影響がどのくらい大きなものだったか。フォロワーはたくさん出て来ているけど、何を聴いても結局ここに戻ってきてしまうのだ。ごくシンプルな構成なのにこれ以上手の加えようがない完成度。
CDの裏にbuy vinyl と書いてある通り、本来はアナログで聴く音。でもこうしてCDにまとめて発売されたのはやはり嬉しい。
Basic Channelのメンバーは'80年前後にドイツのインダストリアル系バンドPalais Schaumburgに在籍している。当時大好きなバンドのひとつだったので、思えば長いスタンスで聴いているアーティストなんだなぁ。
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Richard H Kirk / The Number Of Magic
懐かしいついでにもう1枚。
'95年にwarpから発売されたRichard H Kirk。最近聴き直してやっぱりいいなと思ったアルバムだ。
Richard H Kirkは'80年代に注目されたインダストリアル系バンド、Cabaret Voltaireのメンバー。テクノ/トランスの陶酔感と冷たいファンクが融合したようなCabaret Voltaireのサウンドだったが、このソロアルバムでもジャズやラテンやダブ、それに彼らしいオリエンタルな要素を織り交ぜて、独自のエレクトロを展開している。
'90年代らしい音だけど、さほど古くも感じないのは雑多なミクスチャー感覚のせいだろうか。
蛇足ながら、オリエンタルなメロディをサンプリングした'80年発売のCabaret Voltaireの12"『three mantras』はタイムレスな傑作(だと思う)。当時買ったアナログ盤は今も宝物の1枚だ。
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V.A./ Steppas' Delight
名門Soul Jazz Recordsによるダブステップのコンピレーション。
昨年から『Box Of Dub』シリーズを2枚、他にもBengaやSkream、Digital Mystikzなどのシングルを出すなど、最近は特にダブステップのリリースに力を注いでいるようだ。
映画『7人の侍』の音楽をサンプリングしたKode9や目下注目のヴォーカリストWarrior QueenをフィーチャーしたThe Bug、デビュー・アルバムが好評のBenga、Shakeltonなどシーンの人気アーティストの他、ユニークなニューカマーがずらり。
ルーマニアのTRG、日本からGoth Trad、19歳のJoker・・新鋭アーティストたちの曲が面白かった。
今までのダンスミュージックのシーンに比べると平均年齢が若く、子供の頃に2ステップを聴いていたという20歳前後のミュージシャンが大半だ。
このコンピを聴くと『Box Of Dub』の頃よりもダブを基軸にさらにシーンが拡散し、より実験的でミクスチャー度も増しているような気がする。
ヒップなアートワークはいかにもこのレーベルっぽい。
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2562 / aerial
Pinchが率いるブリストルのレーベル、Tectonicから1stアルバムがリリースされた2562。
ダブステップとミニマルダブが融合したようなテクノ寄りの洗練されたサウンド。
ベルリン・ダブの流れを汲む、細やかな音の粒子が飛び交うディープな音響は、ダブステップのみならずテクノやエレクトロニカのファンにも幅広くアピールしそうだ。
デンマークのレーベルStatler&Waldorfがリリースしているいくつかの作品がBasic Channelを正当に継承するものであるとするなら、このアルバムは更に一歩踏み出して、ダブステップのダイナミズムを得たような感じ。
大概ダブステップのミュージシャンたちは本名を使わないから変わった名前の人が多いけど、2562は住んでいるオランダのハーグという街のコード番号なのだとか。
ジャケを見るとタイトルかと思ってしまうこのネーミング、なかなか新鮮!?
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Ben Frost / Theory Of Machines
bedroom communityというレーベルからリリースされているアイスランドのアーティスト。
轟音ギターがヘヴィに鳴り響くポストロック+エレクトロニカ+ドローン、に加えて現代音楽やジャズなどの要素も感じられる。
かなりエキセントリックなところもあるけど、シンセが幾層にもレイヤーされた耽美なドローン・アンビエントと暴力的なノイズのコントラストが見事。音のヴォリュームの強弱も激しく、荒々しいドラムの音の凶暴さに耳を強打される。それぞれの音のバランスの取りかたや空間の作りかたがすごく巧い人なんだと思う。
壮大に盛り上がりそうで盛り上がらない、逆にクールダウンしていくような展開もかっこいい。
最後の曲はエレクトロニクスが織りなすシンフォニー。マイケル・ナイマンみたい!?
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V.A. / Kranky Kompilation
シカゴのポストロック/音響レーベルkrankyが'04年にリリースしたレーベルのサンプラー。
Stars Of The LidやPan Americainなどレーベルの看板アーティストのほか、Charalambides、Clear Horizon、Strategy、Autistic Daughterなど18アーティスト、21曲が2枚に収録されている。
4年前のコンピだから、最近のリリースとは少し趣が異なるけれど、やはりStars Of The Lidの及ぼす影響力というかこのレーベルにおける存在感は大きいと思う。
Kranky入門編としてもおすすめなコンピ。
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Alpha / The Sky Is Mine
一体どうしちゃったのかな・・?Alphaらしいダブの要素やメロディの複雑さや暗さがほとんどなくなって、すごくクリーンで耳馴染みのいいポップスになってしまった。
どの曲も同じに聴こえるし、ヴォーカリストだって前の唄ものアルバムと変わっていない。今までと違うところはピアノが多用されていることぐらいだろうか。
たとえばジャジーなポップソングならば、シネマティック・オーケストラのほうが断然アドヴァンスしているし、現代的だ。
これはプロモ盤2枚組で、CD2のほうにボーナストラック数曲とリミックスが収録されているのだけど、オリジナルよりそちらのほうがまだいいっていうのもなんだか悲しくなっちゃうなぁ・・・
リミックスしてるLanguisっていうアーティストはよかった。
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Flying Lotus / Los Angels
先行で発売されたEP『reset』を聴いて以来楽しみにしていた、Flying Lotusのwarp契約後のフルアルバム。plug researchから'06年にアルバムが1枚リリースされているので、これが2枚目のアルバムになる。
ヘヴィで粘着質なグルーヴの中にインテリジェンスが見え隠れする、いかにもwarpらしい作品。エレクトロニカ側からヒップホップへとアプローチしたようなところはPrefuse73に近いような気がするが、この人のほうがビートへの意識が強く、全体に退廃的でダークな雰囲気を漂わせている。
アナログノイズとスモーキーなシンセがレイヤードされた、ちょっと懐かしい感じのオープニングからラストのフォークっぽいヴォーカル曲まで、シネマティックなムードで曲をつないでいくところなど、とてもセンスがいい。
ヴァラエティに富んだビートの面白さは勿論だが、3曲だけ収録されているヴォーカル曲がいずれも素晴らしく、ヴォーカリストの選び方やヴォーカルとトラックのマッチングなどから、この人はビートメーカーというより根っからのミュージシャンだという気がする。
これはもうヒップホップのネクストステージであり、ヒップホップのみならずポップミュージック全体の未来を占う1枚になることは間違いなし。warpが最近契約したアーティストの中でもBattlesと並んで規格外のスケールのように思える。
蛇足ながら彼の叔父さんはあのジョン・コルトレーンだとか(!)・・彼を育くんだ豊かな音楽環境が、このアルバムのジャズ要素に加え、ジャンルレスな奔放さを生んでいるのだろう。
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Pellarin&Lenler / Going Through Phases
statler&waldorfから'06年にリリースされたLars Pellarin+Kim Lenlerのダブルネーム・アルバム。
このレーベルらしい、ダビーなエレクトロニカ。抑制のきいたダブ処理はダブのアーシーなイメージを払拭し、Basic Channelを彷彿させる硬質なビートが浮き上がってくる。
Apparatのアルバムでもお馴染みのRaz OharaやAntenneなどをフィーチャーしたソウルフルなヴォーカル・トラックも他にない感じで、かなりユニーク。ヴォーカルの暖かみは極力押さえられ、スカスカしたダビーなトラックとの相性はひどくクールで地味と言えなくもないが、このレーベルらしい冷たい空気感は心地いい。
中でもM-6のヴォーカルとトラックの奇妙なズレ加減は、冗談とも本気ともつかず面白かった。
Pellarinのソロアルバムに比べるともう少しアコースティック。最近のフェヴァリット!
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Atlas Sound / Let The Blind Lead Those Who Can See But Cannot
アトランタのロックバンドDeerhunterのフロントマン、Bradford Coxのソロプロジェクト。Kranky、ヨーロッパでは4ADからのリリース。
バンドサウンドのDeerhunterとはぐっとテイストの違うアシッド・サイケデリア・ポップで、甘ったる〜い一種独特なヴォーカルにギターやノイズや電子音が幾層にもレイヤードされている。
Deerhunterを思わせるようなドローンもあるけど、目立つのは'60年代黄金期のポップソングを彷彿させるようなノスタルジックなメロディとギターをフィーチャーした曲。ブライアン・ウィルソンをエレクトロニカに仕立てるとこんな感じだろうか。
奇妙に歪んで捩じれたキャンディポップはデヴィッド・リンチの映画なんかにぴったり合いそう。
Deerhunterにも増して今後のソロ活動が楽しみだ。
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Explision In The Sky / All Of A Sudden I Miss Everyone
テキサス出身のインストロックグループExplosion In The Skyの4枚目の作品。
通常盤は普通に売っているのだけどFour Tetのリミックスが欲しくてリミックスつき限定盤をオークションでゲット・・・何枚刷ったのか知らないけど、手に入りにくかったので(というか値段が釣り上がってるので)手頃な値段で買えたのは嬉しい。
オリジナルのほうはインストゥルメンタルのロックで、ごくオーソドックスな楽器編成の4ピースバンドなのだけど、ノイズとクリアな音が見せる鮮やかなコントラストやドラマティックな曲の構成、カオスティックなダイナミズムを持つサウンドは、その根底に爆発的なポテンシャルを秘めているように感じられる。中でも13分を超えるM-3は圧巻。
まるで絵や物語のように描かれるようなサウンドスケープは、唄がなくともエモーショナルに饒舌に聴き手に訴えかけてくる。映画音楽にもいいだろうな・・と思ったら、すでに彼らのディスコグラフィーにサントラがあった。映画はスポ根ドラマっぽい・・・この音とスポ根がどう合うのか不思議な気はするけど。
ボーナス盤のほうはオリジナルの6曲をそれぞれFour Tet、Jesu、Mountainsなどがリミックスしている。そちらも内容がいいので、買うならやっぱり限定盤を。
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Pellarin / Gundsø
最近注目しているデンマークのレーベルstatler&waldorfからのリリース。
抑制されたミニマルビーツに少ない上モノ・・緩やかにプロセスしていく感じだけど、ビートはシャープでなかなかトリッキーなところも。差し込まれるノイズの生々しさにドキっとさせられたりもする。
ダブらしいスモーキーさとエレクトロニカの繊細さを兼ね備えた、いかにも北の国から出て来そうな感じのストイックで緻密なダブテック。
まだカタログ数の少ない小さなレーベルだけど、このアルバムやRasmus Mobiusを聴くかぎり、今後のリリースにも期待できそう。
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Jamie Lidell / Jim
Jamie Lidellの3枚目。warpから。
なんだか当たり前のポップソングみたいになっちゃったなぁ・・という印象。
デビューアルバムは陰気なだけのインストのエレクトロニカでパッとしなかったが、2枚目の『multiply』で彼の最大のスキル=ヴォーカルを前面に押し出し、ソウルな方向へと転換。熱いヴォーカルとクールなエレクトロニカ・サウンドが異質な感じで混ざり合って、前作はかなり面白かった。
その2枚目の成功で方向が定まったのか、この作品では更にわかりやすくヴォーカルに焦点を絞っている。とにかくソウルフルにブルージーに歌う、歌う・・・アルバムを聴き終えると声しか印象に残らなかった、ぐらいのヴォーカル・アルバムだ。
エレクトロニカ路線はすっきり捨て去り、ヴォーカリストとしてのポジションを確立した感じ。
もちろんヴォーカルの魅力全開だし、Herbertの最近のアルバムみたいにコンセプチュアルでキッチュでお洒落なんだけど、ちょっと行き過ぎというか狙い過ぎというか・・・
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