Objet-Sens-Fonctionはアートオブジェの制作と販売を担うミクロ企業です。フランス人アーティストの発案で今年創設されたばかりのこの組織が運営するウェブサイト
www.o-s-f.frの開設にあたり、Roomではサイト公開記念展覧会を開催します。
開設されたサイトに並ぶオブジェはどれも日用品ですが、そこここに常識を罠にかける仕掛けが施されています。例えば、胸元に"セール"と印字されたTシャツ。バーゲン期間にショーウィンドウのマネキンが着たあと廃棄される運命でしたが、このたび晴れて衣類として市場に参入するはこびとなりました。"CRISE*"と主張する金塊形石けん。不安定な物質で鋳造されたため、警鐘もむなしく金塊は使用されるごとにすり減っていきます。休閑中の芝生専用サンダル。このサンダルを履けば立ち入り禁止もへいちゃらです、が、管理人さんに咎められることは覚悟しましょう。ある種の機能性を維持しながら、アーティストたちによって考案されたこれらのオブジェは日常見慣れた事物に割り当てられた意味を疑問に付し、私たちの普段の認識を再検討させます。
O-S-Fが販売するオブジェは、この世に一つしか存在しない作品ではなく、量産された準工業製品です。それぞれのオブジェは数個から数千個限定生産され、すべてにシリアルナンバーが付されます。このシステムにより、O-S-Fはアーティストが手がけたものを通常の商品と同じ価格帯で提供することを可能にしました。サイトでは新しいオブジェの提案も随時受け付けています。誰でも、ちょっとしたアイデアからでも、自分の企画を持ち込むことができます。そうして参加者が増殖するうちに、O-S-Fは現今の消費社会や美術市場にまた別の視野をもたらしたいと考える人たちの共有の道具となっていくでしょう。
展覧会ではO-S-Fが最初に提案するオブジェのプロトタイプを展示いたします。O-S-Fという試みの全貌を間近で見られる機会です。みなさんぜひこの新しい出来事の発端に立ち会ってみてください。
*フランス語で「危機」の意
第一期参加アーティスト:
フレデリック・エリティエ
細木由範
ジャン=リュック・ムーレーヌ
マーク・トゥイトゥ